現在、訪問介護の「ドットライフ(訪問介護)」で主任をされている室伏さん。就活の際には一つの選択肢にすぎなかった福祉業界ですが、二十代という若さでキャリアアップを実現しました。
ベンチャー企業でのキャリアアップと聞くと、熱血で何か大きなことを成さなければチャンスがないような印象があります。利用者さんへの想いは熱い室伏さんですが、自身はとても謙虚な性格で、一つずつ目の前のことに取り組んでいく中でキャリアアップできたとおっしゃいます。
スタッフとしてのどのような働き方が若くしてのキャリアアップにつながったのか、率直な意見を室伏さんに伺いました。
おばあちゃん子だった過去が、未来につながる。
ほんの少しの興味の差から、福祉の道へ。
- 新卒でDotlineに入社されたとのことですが、就活は福祉の路線で探していたのでしょうか?
福祉に限らず、不動産や通信系の企業などさまざまな業界を視野に入れて就職活動をしていました。学生時代は幼稚園や保育園の先生になりたかったので、そのための単位も履修してました。しかし、実習で若い先生方が朝早くから出勤していたり、仕事を家に持ち帰ったりしている様子を見て、とても負担が大きそうに見えました。
なので、同じ福祉でも子どもに限定して考えるのではなく、高齢者のための福祉も視野に入れるようになりました。私自身、祖母が大好きな「おばあちゃん子」だったので、高齢者の介護にも魅力を感じていました。ただ当時は他の業界にも興味があり、それほど思い入れが強かったわけではなかったように思います。
- 様々な業界を見ていく中で、なぜDotlineを選ばれたのでしょうか?
会社を訪問するまでは、Dotlineも他の企業も似たような印象を持っていました。しかし実際に何社か面接を受けてみると、多くの企業は堅くかしこまった雰囲気がある一方、Dotlineは明るく話しやすい雰囲気が人事の方々から感じられました。
私は少人数で人間関係がコンパクトな職場環境を希望していたので、その条件にもDotlineは当てはまっていました。同期の人数が少なく、業務や職場環境のルールも明確で、長く心地よく働けそうだと、面接で感じられました。なので、内定を頂いている企業は他にもありましたが、最終的にはDotlineを選びました。
働き方が安定すると、仕事と深く向き合える。
まわりのサポートを受けながら、一歩ずつステップアップしていく日々。
- 小さな興味から福祉の業界に入って、苦労はありませんでしたか?
実際に入社してみて、就活で重視していたことがほとんどイメージ通りだったので、人間関係で苦労することはありませんでした。訪問介護は経験も知識もなかったため、初めは難しさを感じることが多かったです。ただ、訪問介護の現場に入る時は先輩が同行してていねいに教えてくださったので、少しずつ慣れていくことができました。
入社当時は訪問介護という仕事自体に強い興味があったわけではありませんでしたが、今では純粋に訪問を楽しめています。ご自宅への訪問が増え、自分も利用者さんから元気をもらっています。
- 新卒未経験での入社から、今はもう主任をされているんですね。
私が入社して三年ほど経った頃、新しい事業所の主任をやってみないかとお話を頂きました。当時私は別の事業所で働いていたので、新しい事業所での主任が務まるのか、自信がありませんでした。新しい事業所はもともと規模が小さくて主任を立てていなかったので、前任者がいない中での就任は余計に不安でした。
ただ声をかけていただけたことは貴重ですし、めったにない機会だと思ったので、思い切って挑戦してみることにしました。私が声をかけられた理由はわかりませんが、Dotlineには年齢にとらわれないキャリアアップ制度があるため、二十代でも機会を頂けたのだと思います。
- 主任になって、今までの仕事とはどんな違いがありましたか?
スタッフの時は、自分が担当する利用者さんのことばかり考えて仕事をしていましたが、主任になると他のスタッフのことも考える必要があります。気にかけないといけない人の数が増え、業務も考えることも一気に増えました。
主任は経理を担当し、スタッフさんの割り当てを考え、契約を取りに行き、さまざまな業務を同時並行で行います。はじめは経験のない業務ばかりだったので、先輩や上司を見習いながら一つ一つ学んでいきました。
特に大変だったのは、スタッフさんの割り当てです。スタッフさんと利用者さんの相性はとても重要で、主任は一人一人の名前と特性を把握しておく必要がありました。利用者さん、ケアマネさん、スタッフさん、それぞれのことを覚え、即時判断できるよう準備しておくことにとても苦労しました。
複数の業務をバランスよくこなせるようになるまでは苦労しましたが、慣れてくるとやりがいをもって業務に取り組めるようになりました。最近ではマニュアルの作成やシステムの導入など、これまでにない業務も入ってきています。自分で考えることは今もたくさんありますが、サポート体制を頼りながら日々手探りで対応しています。
大きな目標や野心はなくても、目の前の仕事に一生懸命取り組むうちに道は開ける
- 一つ一つ手探りで進めてきた仕事を振り返って、成長を感じる部分はありますか?
あまり「成長した」とはっきり自覚することはありませんが、できることは一つ一つ着実に増えています。目の前の仕事を一生懸命がんばることで、次に自分が取り組むべきポイントが見えてきているように感じています。
スタッフの時は利用者さんの対応だけでも手一杯でしたが、今は同僚や会社のことまで考えられる余裕も出てきました。まだ慣れないことも多いですが、仕事とプライベートのバランスも取りつつ自分のペースでレベルアップしていけたらと思います。
- 今後に関して、大きな目標やビジョンはありますか?
今後も変わらず、目の前の仕事に必要な知識を一つ一つ身につけていきたいですね。最近になって経理の業務をするようになってから、まだ介護保険の知識が十分ではないことに気付きました。介護保険は取り扱いが複雑な分野なので、わからないことが出てくるたびにきちんと学び、着実に知識を増やしていきたいです。
キャリアアップについては、今は与えられた主任という役目を全うできるように、今の立場でできることを精一杯がんばりたいです。今後さらに事業所の規模が大きくなり、新たな課題に苦労することもあるかもしれません。そんな時でも、焦らず目の前の仕事に着実に取り組み、一つずつステップアップしていけたら嬉しいです。