小学校で教師として働いた後、働き方を変えたい気持ちでDotlineへ転職を決意した村上さん。初めは人事の仕事を希望していましたが、採用面接で話した中でドットジュニア(児童発達支援・放課後等デイサービス)の道へと進むことを決意。教師と同じく子どもを対象とした仕事ですが、未経験の職種である療育の分野へと挑戦することになります。そんな村上さんと、村上さんの採用面接を担当した人事部採用課の森本さんにお話をお聞きしました。
プロサッカー選手の夢をあきらめ、教師への道へ進む
– これまでのキャリアについてお聞かせください
(村上さん)高校3年間は部活に打ち込み、本格的にプロのサッカー選手を目指していました。しかし、次第にその難しさを実感し、ある時自分の中で「プロになることは諦める」という線引きができたんです。そこで初めてサッカー選手以外の自分の将来を考え、周りの人に相談を始めました。
高校の恩師に自分に向いているものは何か聞いた時、「人と関わることが好きだよね」と一言。確かにその通りだと思いました。さらに、サッカーを通じて知り合いのお子さんと遊ぶ機会がよくあったため、人と関わる仕事の中でも子どもと関わる仕事が向いているんじゃないか、と考えるようになりました。
一番決定的だったのが父親との会話でした。僕は小学5年生で母親を亡くしているんですが、父に将来について相談した時に「お母さんが生きていた頃、将来教師になりそうだよねって言っていたよ」と聞き、そこで全て繋がった気がしました。正直僕は部活1本で生きてきたので勉強に自信がなかったんですが、信頼できる人たちが後押ししてくれたことや、自分自身としても納得して教師を目指してみようと思えるきっかけになり、大学は教育学部に進みました。
(森本さん)採用面接のときも村上さんの人柄が本当に素敵で、話していて人が好きな方なんだなっていうのをとても感じました。周りが後押しするのもわかる気がします。
(村上さん)教員免許を取得し、大学卒業後は小学校の教師を選びました。子どもが好きなこともあって、小学校教員の仕事にはとてもやりがいを感じていました。当時担任を持っていたクラスは約30人で、クラス全体で1つの目標を共有しながら日々取り組むスタイルでした。目標に向けてできたことや乗り越えるべき困難に対して日々変化があるのが大変な部分でもありましたが、面白いところだなと感じていました。
– Dotlineに出会い、決めた理由は?
(村上さん)教師の仕事はやりがいがありましたが、当時の職場環境と自分の理想にはズレがありました。一人で2クラス分の授業を同時に担当するなど、とにかく忙しくて余裕がありませんでした。
そういった状況から、一度働き方を変えてみたいと思うようになりました。教員免許をもっているので、教職に戻ろうと思えば戻れる。一度新しいことに挑戦してみようと思ったんです。人と関わるのは好きで、教師以外で人事のような仕事はどうだろうと考え始め、仕事探しを始めました。でも、どの会社にも興味が持てず、しっくりくる場所が見つからなかったんです。
そんな中で出会ったのがDotlineでした。ホームページを見て、まず「人を大切にしている」という姿勢に魅力を感じました。また、ここで働く人のイメージがつかみやすく、どの事業や部署でも同じ志を持って目標に向かっている姿勢にも共感しました。「ここだ!」と直感し、迷わず応募しました。
面接中に自分のやりたいことが見えてきた。本当に人を大切にする会社なんだと実感。
– ドットジュニア(児童発達支援・放課後等デイサービス)に挑戦しようと思ったきっかけは?
(村上さん)「今度は子どもではなく大人と関わる仕事がしてみたい」と考えていたため、最初はドットジュニアの求人ではなく、人事の求人に応募しました。一次面接は採用課の森本さんに担当していただきました。
(森本さん)採用面接のとき、村上さんのプロを目指していたほどのサッカー経験、教師としての経歴、人が好きだったりとか、とにかくたくさんの可能性を秘めている方だなと感じました。人事だけではなく別の領域でも活躍していただけそうだと思い、ドットジュニアについてのお話も聞いていただきたいなと。そこで、面接ではなく面談という形で、事業に詳しい別の採用担当とお話していただく機会を設けました。
(村上さん)「面談してほしい」と聞いたとき、正直何かの罠なんじゃないかと疑っていました。油断させておいて実は選考なんじゃないかと(笑)でも実際は、本当にリラックスした雰囲気で話せる面談で、気軽にお話しできました。
その面談では、自分の教師経験などを「ドットジュニアの事業において大きな価値がある」と褒めていただいたんです。正直、自分の市場価値なんて考えたことなかったので、考えるきっかけをもらえた上に高評価までいただけて、「挑戦してみようかな」と思えるようになりました。
最初は人事志望で、「対象は子どもでなくて大人」っていうのは自分の中で重視していたはずなんですが、面談を通じて教員免許がドットジュニアで活かせることや、自分の経験の価値を再確認したことで、考えが変わっていきました。無理やり「こっちがいいよ」と言われたわけじゃなく、自分の適性や根底にある思いを整理してもらえた感じです。実際、今ドットジュニアで働いていて、「やっぱり子どもが好きなんだな」って改めて実感しています。
仕事においてやりたいことを最初から100%実現できることはなかなかないと思います。ただ、前職では意見をあげても「もう決まったことだから」と言われ話を聞いてもらえず、実現の糸口すら見えないことが多かったんです。その点、ドットラインの採用面接や面談では、やりたいことをしっかり受け止めてくれて、どうすれば実現できるか一緒に考えてくれました。入社前からここまで親身になってくれる会社は珍しいと思います。「人を大切にする会社」っていうのは本当なんだなと話す中で実感しました。
– 前職の業務との違いや、今行っている業務はどんなものでしょうか?
(森本さん)ドットジュニア(児童発達支援・放課後等デイサービス)と教師の仕事を比較して、異なる部分は多そうですよね。
(村上さん)学校ではクラス全員に対して働きかけることが多いですが、療育だと子ども一人一人目標が違うんですよね。学校は一対クラス全員、療育は一対一の関係性がたくさんあるイメージです。
また、同じ子たちを毎日見れるというのは、学校ならではなのかなと思います。今日できなかったことが明日できるようになる子もいるし、その逆もある。良くも悪くも同じ日は一日もないんだなぁ、みたいなのはすごく感じましたね。それが辛さでもありやりがいでもありました。
ドットジュニアで働き始めて感じたのは、学校よりも子どもの人数が少ない分、一人ひとりと向き合いやすいということです。また、学校では担任一人でクラス全員を見ていましたが、今は複数人で子どもたちを見ているので、フォローしあえる。一人で全部を決めるのが苦手な人には、ドットジュニアの働き方のほうが合っていると思います。
(森本さん)療育プログラムなど、具体的にどんな風に業務を行っているんですか?
(村上さん)最初は用意されたプログラムを実施していたんですが、今は自分で作成することもあります。自分でプログラムを作るメリットは、意図がわかるし融通を効かせて変更しながらうまく進行できるところですね。また、課題があったら事業所内でミーティングして、話し合ったり担当を変えたりと柔軟に対応できる。学校で働く前も職員会議などで話し合うイメージがあったんですが、実際には一人の担任が向き合っていくという部分が多くて負担を感じていました。チームで築き上げていくっていうのは教師だったときにはできなかった方法だと思います。
療育を経て、新しい挑戦をしていきたい
– ドットジュニア(児童発達支援・放課後等デイサービス)でしてみたい挑戦はありますか?
(森本さん)まだ入社されて2か月半くらいだと思うのですが、今後挑戦していきたいことを是非聞きたいです。
(村上さん)今目の前にあるすべてが新しい挑戦です。たとえば、ドットジュニアで働き始めたとき、子どもたちが勉強の時間に間違い探しゲームや迷路をしていたんです。勉強と言えば計算や漢字の練習を思い浮かべていたので、正直驚きました。こんなふうに、自分にはまだまだ学ぶべきことがたくさんあると感じています。だからこそ、一つひとつの小さなことを丁寧に習得していきたいと思っています。
– 森本さんが村上さんにこれから期待することはありますか?
(森本さん)現場での支援業務に加えて、これから新卒採用にも協力してもらいたいと思っています。学生さんたちが村上さんの姿を見て、こんな道もあるんだと気づいてもらえたら嬉しいです。
– 教員免許を持っている、または取得予定で将来に迷っている方へ向けてメッセージをお願いします
(村上さん)教育学部に入学して免許を取ってしまった以上、教員をやらなきゃいけないっていう風潮を、どの学生さんも感じたことがあるんじゃないかと思います。私自身も教員になるか、全く別の仕事に就くかの二択の中で過ごしてきましたが、実は知らないだけで教員免許を活かせる道は他にもあります。学校以外にも「教育現場」と呼ばれる場はたくさんあるんです。ここに来てようやくそれに気付きました。もし学校の職場環境が自分に合わないと感じても、教育現場は一つじゃないし、その4年間で学んだことは決して無駄じゃない。そういう可能性があることを伝えたいです。