エステティシャンとして美容業界で働いた後、新しいことに挑戦をしたい気持ちでドットラインへ転職をした角花さん。業種を問わず転職活動をしていましたが、ドットワーク(就労継続支援B型)で生活支援員として働くことを決意。エステとは異なる業種で全くの未経験の分野へと挑戦することになります。そんな角花さんと、角花さんの採用面接を担当した人事部採用課の森本さんにお話をお聞きしました。
エステティシャンとして店長まで上り詰め、活躍した実力の持ち主
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– これまでのキャリアについてお聞かせください
(角花さん)ドットラインで働く前は、医療・福祉とはまったく関係のない美容業界で、エステティシャンをしていました。美容に興味があったのと、大手企業だったので安心できそうだなと思ったのがきっかけです。
実際に働いてみてもイメージ通りで、すごく充実していました。いろんなお客様と関わるのも楽しかったし、綺麗になっていくお手伝いができるのはすごく嬉しかったですね。お客様が喜んでくれると自分のことのように私も嬉しくなって、やりがいを感じていました。そんな環境で4年ほど勤めて、実績が評価されて店長に抜擢されました。
(森本さん)4年間頑張って、店長までなられたんですね。でも、その経験がありながら転職を決めたのは、何かきっかけがあったのでしょうか?
(角花さん)仕事自体は楽しかったんですが、前職では営業ノルマが常にあったんです。店長になるまで数字を出して頑張ってきましたが、だんだんその数字に追われるようになってしまって…。
特に月末は売上目標の達成が最優先になり、お客様のニーズに関係なく「どんどん売り込もう!」みたいな状態になりがちでした。本当は、お客様それぞれに合った商品を提案したい。でも、ノルマがあるとどうしても自社商品を勧めることが多くなってしまって、それが本当にお客様のためになっているのか…と悩むことが増えました。
こういう葛藤が続くうちに、「このままでいいのかな?」という気持ちが出てきて。ちょうど「新しいことに挑戦してみたい」とも思っていたので、柔軟に吸収できる20代のうちに転職しようと決めました。
– ドットラインに出会い、決めた理由は?
(森本さん)角花さんは、ドットライン以外にも業種を問わずかなり多くの企業を受けられたと伺っています。その中で、どうやって医療・福祉業界のドットラインを知って、「応募してみよう」と思ったんでしょうか?
(角花さん)「せっかく転職するなら新しいことに挑戦したい」と思っていたので、特に業種は絞らずに企業を探していました。いろいろな転職サイトを見ている中で、「無資格・未経験でも採用」と大きくアピールしていたドットラインが目に留まったんです。それが応募のきっかけでした。医療・福祉業界のことはまったく分からなかったんですが、面接で森本さんがドットラインの事業について詳しく説明してくれて、「ここなら自分の可能性を広げられるかもしれない」と感じました。
エステとは全く違う業界に、全くの未経験で挑戦
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– ドットワーク(就労継続支援B型)に挑戦しようと思ったきっかけは?
(森本さん)角花さん、最初は本社の採用担当の募集に応募されましたよね。でも、お話をする中で「もしかしたらこっちの方が向いているかも」と思って、私から「就労継続支援B型」という事業を提案させていただきました。
(角花さん)森本さんにいろいろ説明してもらうまで、そういう仕事があること自体知らなくて。「今までの仕事とはまったく違うけど、まずは自分の目で見てみよう」と思って、見学に行かせてもらいました。
(森本さん)実際に見学してみて、 どう感じましたか?
(角花さん)見学する前は、障がいをお持ちの方に対して「意思疎通がうまく行かない」「自分自身のことができない」とか、そういうイメージを持っていたんです。でも、実際に行ってみたら全然違っていて。お話ししてみると、みなさんすごく明るくて素敵な方ばかり。事業所も活気があって、すごく良い雰囲気でした。「やっぱりイメージだけじゃわからないな」と思ったし、見学して本当によかったです。
(森本さん)でも、見学したその場で入社を決めたわけではなかったですよね。他の企業と迷われていたんでしょうか?
(角花さん)新しい業界に挑戦するので、一社だけ見て決定できなかったのが正直なところです。他の企業の面接もいくつか受けましたが、面接後の対応が事務的でちょっと冷たい印象だったり、「本当に従業員を大切にしてくれるのかな?」と不安になることもあって…。
でも、森本さんは面接後もこまめに電話をくださって、「ドットラインでは無資格・未経験の方にも手厚くサポートしますよ」と背中を押してくれました。そんなふうに気にかけてもらえたのがすごく安心できて、「ここなら不安があってもサポートしてもらえそうだな」と思い、最終的にドットラインに決めました。
– 前職の業務との違いや、今行っている業務はどんなものでしょうか?
(森本さん)入社して5か月ほど経ちましたが、今どんな業務をされていますか?
(角花さん)主に事業所に通う利用者さんのサポートを行っています。利用者さんの作業内容としては、お菓子の袋詰めなどの軽作業が中心ですが、ドットライン本社の業務を手伝うこともあります。
ただ作業をお願いするだけでなく、社会に出るために必要なスキルも一緒に身につけられるよう支援しています。たとえば、「時間を守る」「身だしなみを整える」といった、日常生活で大切なことが苦手な方もいるので、一人ひとりのペースに合わせて少しずつできるようサポートしています。そのほかにも、利用者さんが行う作業の依頼先企業の担当者と連絡を取る業務も行っています。
(森本さん)入社前にイメージしていた業務内容とのギャップはありましたか?
(角花さん)最初は「利用者さんを見守るだけなのかな?」と思っていたんですが、実際はスタッフもかなり細かい部分までサポートするんだなと感じました。でも、ただ黙々と作業するのではなく利用者さんから話しかけてもらえることも多くて、すごく楽しいですね。良い意味でのギャップでした!
(森本さん)楽しくお仕事されているんですね。逆に大変だと感じることはありますか?
(角花さん)「作業を教える」ことが今の課題ですね。同じ作業をお願いするとしても、すぐに理解してできる方もいれば、1から10まで丁寧に説明して付き添う必要がある方、そもそもその作業自体が合わない方もいます。その人に合ったサポートを考えながら寄り添うのは大変ですが、それがやりがいにもなっています。
(森本さん)前職の経験が活きていると感じる部分はありますか?
(角花さん)接客で培った対話力や傾聴力は、利用者さんとのコミュニケーションに役立っているなと感じます。前職のように営業ノルマや数字を気にすることなく、一人ひとりにじっくり向き合えるのも嬉しいですね。また、前職は接客業だったので、お客様の名前を覚えるのは日常茶飯事でした。今の事業所は利用者さんの人数が多いので、そのスキルが活かされているなと思います。
まずは的確なサポートができるようになることが目標。いつかは採用担当にも挑戦したい
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– ドットワーク(就労継続支援B型)でしてみたい挑戦はありますか?
(森本さん)角花さんが今後挑戦したいことや、目標にしていることはありますか?
(角花さん)まだ入社して間もないので、まずは利用者さんが抱える課題を一緒にどう解決していくかが大きなテーマですね。特性や得意・不得意をしっかり理解して、それぞれに合ったアドバイスやサポートができるようになりたいです。今はまだ「これが正解!」という答えをうまく出せていないので、経験を積みながら学んでいきたいと思っています。
それと、前職のエステティシャン時代にカウンセリング業務をしていたこともあって、森本さんのように人に寄り添った面接に興味があるんです。もしチャンスをいただけたら、採用担当として働いてみたいとも思っています。
(森本さん)就労継続支援B型と採用業務って、一見まったく別の仕事のように思えますけど、どちらも「人と向き合う仕事」ですよね。利用者さんへの寄り添い方など、私もすごく勉強になります。
(角花さん)もし将来的に採用担当になることがあれば、求人に応募してくれた方に「就労継続支援B型って、こんな仕事なんですよ!」と自信を持って伝えられる存在になりたいです。
– 森本さんが角花さんにこれから期待することはありますか?
(森本さん)未経験から全く違う業界に飛び込んだ角花さんが、今こうして活躍している姿は、これから入社する学生さんや新卒の方にとって大きな励みになると思います。採用担当を目指しているとのことなので、一緒に働ける日が来るかもしれませんね!その日を楽しみにしています。
– ドットラインに応募するか悩んでいる人に向けてメッセージをお願いします。
(角花さん)利用者さんに、「私のことを障がい者扱いせずに話してくれるのが嬉しい」って言われたことがあるんです。私は特に意識していたわけじゃないんですが、普段の接し方が自然とそうなっていたのかな?と思うと、すごく嬉しくて。もしかしたら、未経験だったからこそできたことなのかもしれません。福祉の知識がないまま入社しましたが、そのおかげで利用者さんと同じ目線で考えたり、一緒に悩んだりできることもあるんですよね。知識がないことは、決して悪いことじゃない。大切なのは、先入観を持たずに一人ひとりに丁寧に向き合うこと。それが相手に伝わって、感謝の言葉や笑顔として返ってくる瞬間が、この仕事の一番のやりがいだと思います。