通常私たちは様々な刺激は、五感を通して得ていますが、その刺激がとても強く過剰に感じられてしまい激しい苦痛や不快を伴ってしまう状態のことを感覚過敏と言います。
聴覚、視覚、触覚、味覚、嗅覚などあらゆる感覚領域に対しておきますので、1つの刺激が強く苦痛に感じる方もいれば、複数の刺激が過敏に感じる方もいます。
症状の程度や状態も個人差があります。
感覚過敏は、自閉症スペクトラムの特性の1つとして挙げられますが、感覚過敏の特性がある人全てが自閉症スペクトラム等の発達障害があるということではありません。
また、発達障害の方の特性に必ず感覚過敏があるということもありません。
感覚過敏の症状は多岐に渡りますが、個人差が大きく、症状の現れ方も異なります。
代表的な症状は以下になります。
・聴覚過敏…普通の音が異常に大きく感じられる。
時計の秒針や冷蔵庫の音など小さな音が気になって仕方がない。等
・視覚過敏…白い紙や蛍光灯の光が異常に眩しく感じられる。
新聞などの多くの文字などが一遍に視覚に入るとパニックになる。等
・触覚過敏…服の素材やタグ等によって耐えられないほどの不快感を伴う。
他人に触れられる事や握手が苦手。等
・味覚、食感過敏…特定の物に対して、砂やゴムを噛んでいる様に感じてしまう。
特定の味や温度、舌触りなどが苦手で食べることが出来ない。等
・嗅覚過敏…洗剤や化粧品などの匂いが異常に強く感じられ苦痛に感じる。
多くの匂いがいっぺんに来ると吐き気や頭痛を伴うため人が集まる場所に行くことが困難である。等
上記以外にも感覚過敏の症状は多く存在し、程度も個人差が大きくなります。
また、原因は研究段階ですが発達障害等の脳の機能に関することや感覚器に原因があること、ストレスや緊張、疲労といった精神的な面からくるものなどと考えられています。