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【柏市】旧吉田家住宅歴史公園とは?ロケ地にも使われる名所を訪問! 【柏市】旧吉田家住宅歴史公園とは?ロケ地にも使われる名所を訪問! - DotChiba

【柏市】旧吉田家住宅歴史公園とは?ロケ地にも使われる名所を訪問!

【柏市】旧吉田家住宅歴史公園とは?ロケ地にも使われる名所を訪問!

江戸時代末期に、豪農として栄えた吉田家の暮らしを間近で感じることができる、「旧吉田家住宅歴史公園」。

映画やドラマのロケ地としてもよく使われ、とても趣のある場所です。

本記事では、現地に足を運び、その様子を実際に体感してきた筆者が感じた、旧吉田家住宅公園の魅力を、余すことなくご紹介します。

【柏市】旧吉田家住宅歴史公園とは?

【柏市】旧吉田家住宅歴史公園とは?
▲筆者撮影

旧吉田家住宅歴史公園は、柏の名主であった吉田家の旧住宅と芝生広場のある公園で、柏市花野井の静かな住宅街の一角にあります。

江戸時代末期に建てられたという吉田家の旧住宅は、2010年(平成22年)に国の重要文化財にも指定されたという、歴史的価値の高いもの。

吉田家は元々、農業を営む農家でしたが、江戸時代中期ごろからは金融業や穀物の売買・醤油醸造業といった事業も手掛け、商家としても栄えました。

その影響で、旧吉田家住宅の敷地内には、醤油醸造業に必要であった道具も数多く残されています。

旧吉田家住宅の前に広がる芝生広場は、自由に過ごすことができるフリーな場所となっています。

旧吉田家住宅公園の芝生広場
▲筆者撮影

休日にこの広場で、思いっきり体を動かしたり、レジャーシートを敷いてゆっくりくつろぐといった過ごし方もおすすめです。

吉田家の住宅が並ぶ長屋門より奥は、数百円ですが観覧料がかかります

家屋内には、靴を脱いで実際に上がれるので、江戸時代末期から続く名主・吉田家の暮らしを、より間近に感じることができます。

たまにはゆっくりと、何かを鑑賞したいなという時にも、ぴったりの場所です。

【柏市】旧吉田家住宅公園の魅力をスポット別に詳しく紹介

【柏市】旧吉田家住宅公園の魅力をスポット別に詳しく紹介
▲筆者撮影

見どころがたくさんある吉田家の旧吉田家住宅歴史公園。

「訪れたらここだけは注目しておきたい!」というポイントを、その場所にまつわるエピソードと画像でご紹介していきます。

黒塗りの長屋門と大きな桜の木

黒塗りの長屋門と大きな桜の木
▲筆者撮影/立派な門の前には桜の大木がそびえる

吉田家の旧住宅の敷地と外を隔てる部分には、重厚感のある黒塗りの「長屋門」があります。

この長屋門、名前の通り横に長く、その長さは25メートルにも及ぶのだとか。

敷地に入る前に、まずこの長屋門から楽しみたいところ。

門前に植えられている大木はソメイヨシノで、春になると見事な桜を咲かせます。

黒塗りの長屋門とのコントラストがまた美しく、穴場なお花見スポットとして密かに人気のある場所です。

大きな茅葺屋根が特徴的な主屋

大きな茅葺屋根が特徴的な主屋
▲筆者撮影

長屋門をくぐるとすぐに目に入るのが、旧吉田家住宅のメインでもある主屋。
大きな茅葺きの屋根が特徴的な建物で、その佇まいは圧巻の一言。

思わず見上げてしまう大きな屋根ですが、軒先部分の厚みは約1メートルもあるのだそう。

嘉永7年(1854年)に竣工されたという主屋の中には、土間やダイドコロ・釜屋・チャノマから続くミセ部分・ブツマ・ゲンカンの間など、かつての吉田家の暮らし・事業を支えるために必要不可欠であった部屋で構成されています。

(各部屋の呼び名・表記は公式に案内されているもの通りに、一部カタカナ表記しております。)

旧吉田家住宅の正面
▲筆者撮影

主屋を正面に見て左手方向にある引き戸が、土間へと続く入り口。

ここからは、主に家の人や使用人の方がよく出入りしていたと思われます。

広い土間の端に、控えめにちょこんと飾ってあったのが、国から「重要文化財」として登録を受けた施設に贈与される証の品々。

旧吉田家住宅「国重要文化財登録」の証
▲筆者撮影/「国重要文化財登録」の証

旧吉田家住宅が、本当に価値のあるものであることがひしひしと伝わってきます。

土間の左手奥にある部屋が釜屋

旧吉田家住宅の釜屋
▲筆者撮影

名前からも分かる通り、部屋の角に3連の釜があり、食事の支度にここで煮炊きをしていたことが分かります。

現在は、来訪者のための学び・休憩のスポットとして、テレビモニターやテーブル椅子が設置されていました。

土間に入って右手方向は、囲炉裏のあるダイドコロと呼ばれるスペース。

旧吉田家住宅の囲炉裏とチャノマ
▲筆者撮影/囲炉裏の奥にチャノマが続く

なんとも趣きのある囲炉裏で、まるで日本情緒溢れる老舗旅館にでも訪れたかのような錯覚を覚えました。

囲炉裏の奥にある部屋が、チャノマ

そしてチャノマと並ぶようにあるのが、商売をする際によく使われていたであろうミセとなっています。

ミセの軒先には、人1人座ったらいっぱいだろうと思われる程小さな部屋があります。

旧吉田家住宅の帳場座敷
▲筆者撮影/吉田家の商売を支えた帳場座敷

ここは帳場座敷と呼ばれるもので、事業で発生したお金の記録を帳簿につけたり、お金をやりとりしたりする、レジ周り、事務室的な役割を担う部屋です。

小さいながらも、道具類をしまっておく棚や引き出しもあり、かなり考えられ機能的に作られているのだなと感じました。

主屋に向かって右手方向には、身分の高い客人をもてなすために設けられたゲンカンとなる部屋があります。

旧吉田家住宅のゲンカン
▲筆者撮影

設置されている立派な衝立からは、吉田家がとても裕福であったことが伺えます。

ゲンカンの間の奥にあるのが、ブツマ

旧吉田家住宅のブツマ
▲筆者撮影

別棟の書院に続く渡り廊下につながる部分でもあり、通り道としてもよく使われる場所でもあったそう。

主屋の一番奥まった場所にあるのが、ナンド

旧吉田家住宅のナンド
▲筆者撮影

名前の通り、物をしまっておく納戸として活用されていたようですが、一時期には執事の方が利用する部屋として使用していたこともあるのだとか。

さすが納戸だけあって、収納がたくさん!

黒塗りで重厚感のある部屋で、閉じ込められたら怖いな・・・と密かに思ってしまったのでした。

美しい庭園が見られる書院

美しい庭園が見られる書院
▲筆者撮影

主屋と並ぶように建てられているのが、書院

西室と東室、小座敷の主に3つの部屋から構成される棟で、部屋と取り囲むように設置された縁からは、絶えず美しい庭園を眺めることができます。

旧吉田家住宅・書院から見える庭
▲筆者撮影/とにかく庭が美しい

書院は主に、客人をもてなすために使用されていたのだそう。

書院の東室では、羽生善治棋聖と深浦康市王位が対局した場所としても知られ、当時写真が収められたパネルの展示もありました。

天袋の小襖には、重要文化財となっている狩野派の絵も!

▲筆者撮影

住宅内部のあちこちにひっそりと存在している、貴重な文化財を見つけるのも、また楽しい過ごし方かも知れませんね。

主屋の後ろ側に増築された新座敷

主屋の後ろ側に増築された新座敷
▲筆者撮影

主屋のチャノマから続く渡り廊下で行く事ができるのが、新座敷と呼ばれる棟。

渡り廊下の途中には、住み込みの女中さんが使用した女中部屋もあります。

旧吉田家住宅の女中部屋
▲筆者撮影/渡り廊下の途中にある女中部屋

狭くて暗い女中部屋は、まるでアニメ「千と千尋の神隠し」の世界のよう。

昔の使用人の方はこんな部屋に住み込んで働いていたのかと思うと、頭が下がる思いがしました。

新座敷は4つの部屋に分かれています。

旧吉田家住宅の新座敷
▲筆者撮影/襖の柄がハイカラ

奥にあるだけあって、とても落ち着いた雰囲気。

間取り図を見ながら進まないと、自分が今どこにいるのか分からなくなるほど部屋と部屋がつながっており、初めて旧吉田家住宅を訪れた筆者にとっては、まるで迷路のように感じました。

来訪客をもてなす美しい正面の庭

来訪客をもてなす美しい正面の庭
▲筆者撮影/光がさんさんと降り注ぐ正面の庭

主屋の目の前にも美しい庭園が広がっています。

真ん中には、庭井戸と呼ばれる立派な井戸もあり、情緒たっぷり。

現在ある庭井戸は、吉田家の銅版画を参考に復元されたもので、吉田家住宅が建てられた頃に作られたものではありませんが、とても良い雰囲気を放っています。

筆者が訪れた春先には、ちょうど梅の花が見頃で、見事な梅景色を見ることができました。

映画やドラマのロケにも多数使われている

映画やドラマのロケにも多数使われている
▲筆者撮影

旧吉田家住宅は、映画やドラマのロケ地としても多数使われています

代表的なものでは、ドラマ「JIN-仁-」、映画「氷菓」、映画「武蔵」などの撮影で使用されています。

ロケ地として使われる以外に、特集先そのものとして取り上げられることも多数。

特集として取り上げられたことのある番組には「百年名家」などがあります。

これだけ、絵になりそうな場所があちらこちらにあるのだから、ロケ先として選ばれるのも頷けます。

旧吉田家住宅をロケ地として使った映画やドラマが、これから先もたくさん生まれるかも知れませんね。

「長屋門カフェ」は期間限定で健在

「長屋門カフェ」は期間限定で健在
▲筆者撮影

旧吉田家住宅の長屋門に沿うようにある東蔵と西蔵。
そのうちの1つ西蔵の中を改装して作られたのが、「長屋門カフェ」。

現在は、特別なイベントが開催される時以外は休業中となっていますが、こちらで味わえるカフェメニューが美味しいと密かに人気を集めていた場所でした。

以前カフェのイートインスペースとして使われていた場所は、「長屋門文庫」として再活用され、子ども達が絵本や小説を読んだり、くつろいで過ごせるような空間に生まれ変わっています。

長屋門カフェは長屋門文庫に
▲筆者撮影/絵本がたくさんあって可愛らしい

長屋門カフェのご飯や飲み物をまた味わいたいと願っている人も多いそう。

再オープンは未定ですが、夏場には期間限定で解放し、かき氷の販売もされる予定があるとかないとかとお話も小耳にしました。時折、サプライズ的にオープンする長屋門カフェ。

富士見軒が監修したという絶品ハヤシライスを味わいにぜひ足を運びたいものです。

【柏市】旧吉田家住宅歴史公園の駐車場情報

【柏市】旧吉田家住宅歴史公園の駐車場情報
▲筆者撮影/駐車場入口の看板もすぐ目につく

旧吉田家住宅歴史公園には、敷地内に広々とした駐車場があります

乗用車46台、大型車は2台ほど停められるので、よほど混み合うイベントが開催される以外は、駐車する場所に困らないのではないかと思います。

駐車料金が無料なのも嬉しいところ。

旧吉田家住宅の観覧以外に、目の前の広い芝生広場で遊ぶ目的で訪れる際にも大助かりです。

【柏市】旧吉田家住宅歴史公園で古き良き時代の日本情緒を感じる

【柏市】旧吉田家住宅歴史公園で古き良き時代の日本情緒を感じる
▲筆者撮影

歴史的建造物を間近で見ることができる貴重なスポットの1つである、旧吉田家住宅歴史公園。

江戸時代の末期に建てられた主屋や書院は、生活動線を考え機能的に作られており、名主として栄えた家は、さすが住まいから違うなと唸らされることばかり。

家のあちらこちらで見られる素晴らしい装飾品からは吉田家の豊かさをひしひしと感じました。

住宅の内部から見える風景もまた素晴らしく、柔らかな日差しに照らされた庭園を眺めていると、日々の喧騒でざわついていた心が、自然に静まっていくように感じました。

旧吉田家住宅歴史公園は、時代に想いを馳せながらゆっくり過ごすには、とっておきの場所。

そこには、日本人に生まれて良かったなと思わせてくれる、美しい風景と時間があるのでした。

施設情報

名称:旧吉田家住宅歴史公園
住所:千葉県柏市花野井974-1(Googleマップで見る
電話:04-7135-7007(旧吉田家住宅歴史公園管理事所)
開園時間:午前9時30分~午後4時30分
休園日:月曜日(月曜日が祝日のときは翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
入館料:大人210円60歳以上110円大学生以下・障害者は無料
アクセス:
<電車>常磐自動車「柏インター」より国道16号線を南下、若柴交差点を左折、花野井木戸交差点を右折、県道7号線を南下し2つ目の信号を左折
<車>JR「柏駅」西口より東武バスに乗車、「柏市立高校行き」「東急ビレジ行き」「柏たなか駅行き」のいずれかに乗り、「花野井神社停留所」で下車し徒歩5分
駐車場:無料(乗用車46台・大型車2台)
公式サイト:旧吉田家住宅歴史公園

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