訪問介護で、掃除のやり方が分からなくて困っている方はいませんか?
具体的に
・掃除をどこまですれば良いのか分からない…
・共有部分の掃除をしそう…
・掃除が下手なので自信がない…
以上のような悩みを抱えていて、掃除に不安を覚えている方もいるでしょう。
訪問介護において、掃除はトラブルが多い援助の一つなので、悩みを抱えているヘルパーは少なくありません。
しかし、生活援助の大切な仕事の一つなので、利用者様の為にも掃除ができるようになる必要があります。
今回は、訪問介護における基本的な掃除の仕方・ポイント・気をつけるべきことなどを解説します。
訪問介護の掃除で意識したいポイント
まず始めに、訪問介護の掃除で意識するべきことを紹介します。
利用者様宅のルールに従う
訪問介護の生活援助における大前提は「利用者様のルールに従う」ということです。
掃除の方法は、一つ一つの家ごとに「決まり」があります。
例えば、
「掃除機は床に傷がつくから、モップで拭く」
「掃除機の吸い込みが弱いのでコロコロを使う」
上記のような利用者様の掃除ルールを尊重する必要があります。
私物に触れる時は声をかける
ご自宅の掃除をさせて頂く時は、利用者様の私物に触れる機会が非常に多いです。
物品の配置に気を遣っていて、無闇に動かしたくない方もいます。
私物に触れる時には、その都度確認を取るようにした方が良いでしょう。
掃除で「してはいけないこと」
訪問介護の掃除において、「してはいけないこと」があります。
ご家族との共用部分を掃除
介護を受ける利用者様の生活援助が仕事なので、他の家族様が利用されるスペースについては、掃除をすることができません。
家族様から共有部分の掃除を頼まれても断るようにしてください。
もし掃除をするべきか分からないのなら、事業所に帰った時に上司に相談してみると良いでしょう。
窓・庭などの掃除
・窓の拭き掃除
・庭の掃除
上記は、訪問介護で「してはいけないこと」に定められていることです。
窓・庭の掃除などは、特別な理由がない限り、しないようにしましょう。
仮に、窓が汚れ過ぎていて酷い状態であるなら、上司に指示を仰いで掃除をしても良いか確認をとってください。
大掛かりな掃除
・大掃除
・家具の移動
上記のような、大掛かりな掃除も訪問介護のサービスの範囲外です。
小さい家具ならまだしも、タンスのような大型家具の移動は訪問介護員の生活援助の仕事ではありませんので注意してください。
掃除機を使う上での注意点
掃除をする上で最も利用頻度の高い道具が「掃除機」です。
掃除機を利用する際の注意点を紹介します。
利用者様に必ず許可を取る
利用者様の家で使用する掃除機は、利用者様が所有している掃除機です。
他人の物を使う訳ですから、使用する前には許可を取るようにしてください。
部屋にぶつけて傷つけないように
掃除機は動きやすい設計になっているので、勢いよくぶつけてしまうと、壁や家具を傷つけてしまう危険性があります。
利用者様の大切な「自宅」「家具」を、職員のせいで傷つけないようにしてください。
コードの位置に気を遣う
掃除機を利用している時は、コードが伸び切っている状態です。
利用者様が歩いている時に、足を引っ掛けてしまって転倒するリスクがあります。
高齢者は歩行が不安定な方も多いので、軽くコードに触れただけでもコケてしまうことも有り得ます。
掃除機をかけている時は、コードが危なくないかの確認をするようにしましょう。
トイレ掃除の基本的なやり方
訪問介護で掃除をする範囲にトイレが含まれる場合もあります。
ヘルパーが、利用者様宅のトイレを清掃することになった時の、基本事項を解説します。
利用者様宅の掃除用具を利用
トイレの掃除においても利用者様の自宅の掃除道具を使います。
綺麗な部分から拭く
トイレ掃除は綺麗な部分から順番に拭いていきます。
ドアノブ⇒床⇒便器
という流れで掃除をしていくようにしましょう。
順番を逆にしてしまうと、便器の後にドアノブを拭いてしまうことになり、非常に不衛生です。
掃除全般で気をつけるべきこと
訪問介護における掃除全般において気を付けるべきことを解説します。
物を壊さないように
ご自宅で清掃をするので、室内にあるものは全て利用者様の私物となります。
掃除をしている最中に壊してしまわないように気を付けましょう。
利用者様宅によっては、非常に高価な物品もあるので、丁寧な掃除を心掛けるようしてください。
掃除中も利用者様を見守る
利用者様の中には、歩行が不安定であったり、認知症を患っている方もいます。
常に見守りが必要な方もいるので、掃除だけに集中し過ぎないように注意してください。
掃除をしている時も、利用者様の様子を見守ることを忘れないようにしましょう。
まとめ
訪問介護の掃除の仕方についての記事となりました。
掃除援助については、利用者様ごとに求められるものが違うこともあるので、正解がありません。
マニュアルのようなものに頼るのではなく、利用者様ごとに掃除の仕方を変えるような、臨機応変の能力も求められます。
分からないことがあれば、先輩職員に聞いてみたりして、指示を仰いでみると良いでしょう。